友人からもらったコンビーフ。
黒い箱入りで中には普通の缶詰のようなパッカン。
私の知っているコンビーフは台形の缶に専用の缶きり(巻き取り鍵)のついたもの。
いつから変わったの?
と貰ったコンビーフを食べながら気になるので調べてみました。
コンビーフの缶の形
コンビーフの台形の缶は正式には「枕缶」というようです。
江戸時代の枕の形に似ていることから名前がついたとか。
枕缶のコンビーフには開けるための専用の器具がついていました。
それが巻き取り鍵です。
缶の横にはしっこを立てて、巻き取り鍵をはめて、缶にそってくるくる巻いていくと枕缶が二つに分かれて開きます。
最後に従来の枕缶のコンビーフを食べたのはコロナ禍になる前。
いつのまにか枕缶がリニューアルされていました。
ノザキのコンビーフの歴史をみると2020年3月に
「ノザキのコンビーフ」をはじめとした枕缶商品を、新パッケージへリニューアル致しました。
とあります。
まだそんなに時は経っていないんですね。
あの巻き取り鍵って割りと好みだったんですけど。
パッカンのコンビーフは「山形県産牛コンビーフ」とあります。
ちょっと高級そうです。
なかなか美味しかったので、賞味期限も長いし非常食として置いておくのもいいかなと買い物に出た時に探してみました。
3~5年くらいと長いですね。
が、スーパーマーケットには置いてなかったです。
ネットで調べてみると「山形県産牛コンビーフ」はやはり普通のコンビーフより少し高めです。
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代わりに今までのコンビーフを買おうと籠にいれたのですが、間違えて「コンビーフ」ではなく「ニューコンミート」と書いてあるものを買ってしまいました(^^;)
見た目は同じようなので、量の少ないものと勘違いしてしまいました。
ここで気になっていたコンビーフがいつからできて、缶のスタイルがいつ変わったのかなんていうのを見てみました。
コンビーフの歴史
※ノザキブランドのホームページ参照しました
・国産コンビーフ第1号「ノザキのコンビーフ」
発売されたのは1948年6月。
この時は瓶詰だったようです。
発売当初は戦後間もないということもあり、缶の製造に必要なブリキの供給が不十分な時勢だったため、瓶詰のものが第1号として販売されたようです。
コップ型のガラス瓶とブリキ製の蓋でできた「アンカー瓶」に入っていたというコンビーフ。
なんか想像しにくいです。
設備の点からも製造には多くの苦労があったようです。
・枕缶の販売
国産瓶詰コンビーフ第一号発売から2年後、1950年に台形の枕缶(200グラム)が発売。
国産コンビーフの“缶詰”の第一号の誕生です!
レトロな牛のマークは、今でも同じ。
・ニューコンビーフ(ニューコンミート)発売
1961年6月 牛肉より価格の安い馬肉を混合した「ニューコンミート」が誕生。
コンビーフに使用している肉は牛肉100%。
もっと手頃な値段でコンビーフを提供したいという思いからできたのがニューコンビーフ。
法規では「ニューコンミート」は牛肉と馬肉を併用したもの(牛肉の割合が20%以上)と定められているそうです。
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・昭和53年、生産数量ピークに
発売後は予想以上の人気で、とくに1965年(昭和40年)に入ると高度成長と食生活の向上もあり、缶詰の中で高級品目の一つとして扱われ、日本の食卓の花形商品となりました。生産のピークであった1978年(昭和53年)には、年間生産数が3264万缶(68万ケース)にも。
・1999年 川鉄商事㈱(現JFE商事㈱)、野崎産業㈱を吸収合併
・2000年 「ノザキ 熟成コンビーフ」発売/「※ノザキ 熟成コンビーフ(赤ワイン仕立て)」発売
・2003年 「※ノザキのコンビーフ 金ラベル」発売
・2004年 川商フーズ㈱発足
川鉄商事㈱食品部門の独立・分社化に伴い、川商フーズ㈱が発足
・2005年 「※ノザキのおつまみコンビーフスライス」発売
「ニューコンビーフ」を「ニューコンミート」へ変更
JAS法の改正により、「コンビーフ」という名称は牛肉100%の商品のみに使用できることとなり、「ニューコンビーフ」は「ニューコンミート」へ表記を変更いたしました。
・2010年9月
「コンビーフ 金ラベル」に代わる「山形県産牛コンビーフ」発売
・2011年9月 「※コンビーフ EO缶」発売
・2012年3月 「コンビーフカレー」発売/「コンビーフカレー(中辛)」発売
・2014年3月 「和風コンビーフ」発売
・2016年3月 「コンビーフ プラカップ」発売/「ニューコンミート プラカップ」発売/「無塩せきコンビーフ プラカップ」発売
・2017年9月 「ノザキのポーク」発売
・2019年3月 「ノザキのポーク(減塩)」発売/「ランチョンミート」発売
・2019年9月 「ほぐしコンビーフ ハーブ&ペッパー」発売/「ノザキのコンビーフ 340g」発売
・2020年3月 「フライドサーディン」発売
コンビーフがリニューアル!
「ノザキのコンビーフ」をはじめとした枕缶商品を、新パッケージへリニューアル致しました。
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※印のものは現在は販売されていないそうです。
どちらかというとコンビーフの歴史というよりノザキの歴史ですね。
でもコンビーフといっても、いろいろあるんだなぁと改めて感心しています。
コンビーフが枕缶だった理由
枕缶に詰めていたのは、面積が大きい側から肉を詰めることにより缶の中の空気を抜き、肉の酸化を防ぎ、保存性を高める効果があるためでした。製缶・脱気技術が向上したことにより、現在では台形でない缶に詰めても品質を保持できるようになりました。
コンビーフの缶 さいごに
コンビーフって普段はあまり食べる機会もなく、なにかの時におつまみにしたり、料理に使ったりするけど、どちらかというと普通に考える食材とはちょっと違います。
でも、久しぶりに食べておいしかったこともあり(^^)ストックできる常備品にしようかなと考えています。
災害用というだけでなく、もう1品欲しいとか、おやつ代わりにとか・・・